悪口が聴こえる
「自分の悪口を誰かが言っている気がする」
「家の外から、知らない人の声が聴こえる」
「誰かに監視されているように感じる」
「テレビやネットが、自分のことを言っているように思える」
このような体験は、ご本人にとってとてもリアルで、非常に強い不安や混乱を伴います。
周囲の人に相談しても、「気のせいだよ」「そんなわけない」と言われてしまい、さらに孤立してしまうことも少なくありません。
しかし、このような症状は幻聴(げんちょう)や被害妄想という、こころの不調からくる症状のひとつであり、決して珍しいことではありません。
当院では、「悪口が聞こえる」「声がする」といったお悩みに対しても、決して否定せず、丁寧に診療を行っています。
「悪口が聴こえる」症状とは?
幻聴とは
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実際には存在しない声が聴こえる状態です
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声の内容はさまざまで、悪口や命令口調のこともあります
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本人には現実と区別がつかないほど、はっきりと聴こえることが多いです
被害的な妄想(被害妄想)
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「誰かに狙われている」「監視されている」などの現実では起こっていないことを信じてしまう状態です
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他人の何気ない言動や視線も、自分を攻撃する意図があるように感じてしまうこともあります
これらの症状は、統合失調症やうつ病、双極性障害、ストレス障害などにともなって起こることがあります。
また、強い不安や不眠が続いているときや、疲労や過労のピークに出現することもあります。
どんな病気の可能性があるのか
「悪口が聴こえる」「声がする」などの症状は、以下のような疾患の一部として現れる場合があります。
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統合失調症
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幻聴・妄想・思考のまとまりの乱れなどが見られる精神疾患
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比較的若い年代(10代後半〜30代)に発症することが多い
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適切な治療により、症状を抑えながら日常生活を取り戻すことが可能です
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うつ病・双極性障害(躁うつ病)にともなう幻聴
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症状が重くなると、現実と幻の区別がつきにくくなることがあります
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強いストレスやトラウマの影響
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解離性障害やPTSD(心的外傷後ストレス障害)など、過去の体験が影響することもあります
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薬物やアルコールによる精神症状
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一部の薬や物質の使用、または断薬・離脱時に幻聴が現れることもあります
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当院での対応と治療
伊丹こころのクリニックでは、「声が聴こえる」といった症状に対して、ご本人の体験や感覚を否定せずに丁寧にお話を伺うことを大切にしています。
1. 精神科専門医による診断
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幻聴や妄想がどのように出現しているのかを、詳しく問診いたします
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ご本人が話しづらい場合は、ご家族からの情報も参考にします(同意がある場合)
2. 薬物療法(抗精神病薬など)
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幻聴や妄想をやわらげるお薬(抗精神病薬)を使用します
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効果や副作用を丁寧に確認しながら、最適な種類・量を選びます
3. 精神療法
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本人の不安や混乱、孤独感に寄り添う心理的サポートを行います
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ご家族への対応方法のアドバイスも可能です
よくある質問
Q1. 本人が「悪口が聴こえる」と言いますが、本当に病気ですか?
A1. その可能性があります。まずは状態を詳しく見ていく必要がありますので、専門医の診察を受けることをおすすめします。
Q2. どんな治療をしますか?
A2. お薬や疾病教育を組み合わせて、症状をやわらげ、日常生活を取り戻すことを目指します。
誰かに見られている気がする
〜その感覚、こころの病気のサインかもしれません〜
「どこにいても誰かに見られている気がする」
「監視カメラが自分を追っている気がして落ち着かない」
「通行人が自分の話をしているように聞こえる」
「家の中にいても安心できず、カーテンを閉めてしまう」
こうした「見られているような気がして落ち着かない」感覚に悩まされる方は少なくありません。
一方で、その体験は人には理解されにくく、「気のせいじゃない?」「考えすぎでは?」と片付けられてしまうこともあります。
ですが、このような症状の背景には、強いストレスや疲労、こころの病気が関わっている可能性があります。
当院では、このような繊細なお悩みに対しても、詳しくお話をお伺いし、丁寧に診察します。
「誰かに見られている」感覚の正体とは?
自意識の過剰な高まり
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強い緊張や不安が続くと、「周囲にどう見られているか」を過剰に意識することがあります
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社交不安障害や抑うつ状態の一部として、こうした感覚が出ることもあります
被害的な考え(被害妄想)
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実際にはない“誰かからの悪意”や“監視”を感じてしまう状態です
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統合失調症や妄想性障害の症状として見られる場合もあります
ストレスや過労による一時的な過敏状態
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睡眠不足、慢性的なストレス、生活リズムの乱れなどが原因で、一時的に不安感や感覚過敏が強くなることがあります
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周囲の視線や物音に敏感になり、「誰かに見られている」ように感じてしまうことも
放っておいてはいけないサインかも
以下のようなことが重なっている場合は、こころの専門的なケアが必要なサインです。
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誰かに見張られていると感じる時間が長くなってきた
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外に出るのが怖くなってきた
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カメラや盗聴器が仕掛けられている気がする
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家族や友人にも「それは思い込みだよ」と言われたが、不安が消えない
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誰にも相談できず、一人で悩んでいる
当院での対応・診療内容
伊丹こころのクリニックでは、「誰かに見られている」といった感覚に対して、
症状の背景や生活状況、ストレスの度合いを丁寧にお伺いしながら診療を行います。
1. 精神科専門医による診察
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幻聴や妄想の有無、不安や気分の状態を包括的にチェックします
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状態によっては、うつ病、統合失調症、ストレス障害などの可能性も含めて検討します
2. 必要に応じた薬物療法
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症状の強さに応じて、抗不安薬、抗精神病薬、抗うつ薬などを検討します
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ご本人の不安や希望に寄り添って、薬の使用は慎重にご提案します
3. 精神療法
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不安の原因や背景、考え方の傾向を一緒に見つめ直します
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ストレス対処のトレーニングや、安心できる生活環境づくりのアドバイスも行います
よくある質問
Q1. 見られている気がするだけで病院に行ってもいいのでしょうか?
A1. はい、大丈夫です。そうした違和感が長く続くようであれば、一度専門家にご相談ください。
Q2. 周囲からは「考えすぎ」と言われてしまいます…
A2. ご本人にとっては実感のあるつらさです。私たちはその体験を否定せず、丁寧に受け止めるよう心がけています。
Q3. 薬を使わずに治せますか?
A3. 症状の内容や程度によっては、精神療法や環境調整で改善することもあります。まずは状態を確認してから、一緒に方針を考えましょう。
院長より
「誰かに悪口を言われている気がする」
「外から声が聴こえる」
「見張られているような気がして落ち着かない」
「テレビが自分のことを話しているように感じる」
このような感覚は、本人にとってはとてもリアルで、日々の生活に大きな影響を及ぼします。
それなのに、周囲にはなかなか理解されず、「気のせいじゃない?」「考えすぎ」と言われ、誰にも相談できずに悩んでいる方が少なくありません。
当院では、こうした幻聴や被害的な感覚に悩む方のお気持ちに、真摯に寄り添う診療を行っています。
「その症状は本当にあるんですか?」ではなく、「それがどれだけつらいことか」を丁寧に伺うことから始めています。
これらの症状は、統合失調症の初期段階で見られることもありますし、うつ病や双極性障害、ストレスやトラウマの影響でも起こることがあります。
私たちは、本人の感じている「つらさ」や「不安」に丁寧に耳を傾け、安全で安心できる治療の場をご提供します。
